「行動」が「意識」を変える!
企業変革アプローチとしての「アクションセット」

分解スキル・反復演習型能力開発プログラムとは?

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分解スキル・反復演習が
変革意識を醸成

――プログラムの具体的な内容をお教えください。

 「変革意識の醸成」「変革行動の実現」「変革影響力の発揮」という3段階で、それぞれ「基本スキル」と「展開スキル」に対応するプログラムが二つずつ、合計で12のプログラムが用意されています(表)。変革意識醸成プログラムは主として個人の変革を促し、変革影響力強化プログラムは主として組織変革を加速するプログラムです。特にマネジャーやリーダー層には基本スキルを修得した上で、展開スキルを体得することを推奨しています。

表 分解スキル・反復演習型能力開発プログラムの基本プログラム

――プログラムの内容としては、演習がメインなのですか。

 9割が演習で、1割が解説です。解説といっても演習方法の紹介やモデルの提示のみで、理論や理屈についての説明はありません。理論が不要とは言いません。ただ、このプログラムの眼目は理論ではなく行動です。徹底的な反復演習を通じて、自らの身体で再現することができるようになります。

――演習の中身は、どのようなものですか。

 表中の「質問による合意形成」を例にとると、演習ではファシリテーターが四つの質問を行うというロープレを繰り返します。相手の応答に合わせて、四つの質問を効果的に繰り出せるようになれば、その人は1時間の会議で必ず合意形成を導けるようになるでしょう。レベルアップに伴い相手の意思を尊重するマインド、合意形成を大事にするマインドも醸成され、合意形成のための行動が習慣化されます。結果として、組織における意思決定の速度と質は格段に改善されます。

「洗い上げ質問」と「掘り下げ質問」
「示唆質問」「まとめの質問」

――四つの質問とはどのようなものですか。

 合意形成を目的とする会議をコントロールする手段が四つの質問です。提案者による発表後のプロセスを4段階に分け、ファシリテーターは各段階に対応する四つの質問によって会議をリードします。

 第1段階は「洗い上げ質問(拡大質問)」。提案内容に対する懸念点や意見などを参加者から聞き出します。ポイントは議論の応酬をしないこと。ひたすら、意見を洗い上げます。第2段階は「掘り下げ質問(限定質問)」で、前段階で提起された懸念点などの中から優先度の最も高いものを抽出します。

 第3段階は「示唆質問」です。たとえば、「リソースが足りないので提案は受け入れられない」という反対意見を述べた参加者に対して、ファシリテーターは「リソースを確保できれば、賛成しますか」などの問いを投げかけます。こうして、徐々に着地点に近づいていくのです。

 そして、第4段階の「まとめの質問」。ファシリテーターは再度「気になる点はありませんか」と尋ねた上で、条件付きであれ合意された内容を確認します。「決まったことに従え」と命令するのではなく、参加者それぞれが「納得して合意した」と感じられることが重要です。

――確かに、実践的なプログラムですね。

 別の「コーチング質問」というプログラムにおいても、理論の解説はしません。詳細は省きますが、コーチングのための五つの質問を効果的に繰り出すロープレ主体の演習です。相手のモチベーションを踏まえたコミュニケーションの意識が醸成され、それが習慣化されます。これも、行動が意識を変える演習プログラムです。

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記事内で紹介した「分解スキル・反復演習型能力開発プログラム」について、30題のドリルを中心にわかりやすく解説しているのが、山口氏の著書『チームを動かすファシリテーションのドリル』。「1日1分30日」のセルフトレーニングを行うことで、プレゼンや会議で結果が出せるよう構成されている。
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