どんな瞬間も学びに変える、
挑戦にどん欲な社員を育てる方法

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米国で全世帯の実に5分の4で常備されている、防サビ潤滑スプレー「WD-40」。その製造メーカーであるWD-40の成功の秘訣は、徹底的な学びの文化にあるという。


 私は長年にわたり、リーダーシップと変革にまつわる最大の謎の1つについて、考えをめぐらし書き記してきた。特定分野で最も経験と知識とリソースを持つ人や組織が、まったく新しいものにチャンスを見出してつかみ取ることについてはなぜ、最も後手に回ることが多いのか、という問題である。

 これを「専門性のパラドックス」という。業界での研究をより深めるほど、そしてある企業や専門職でより成功を収めるほど、新しいパターンや展望、可能性を見つけることが困難になりうる。

 だからこそ、最良のリーダーとは飽くことなく学び続ける者なのだ。したがってすべてのリーダーは、組織のどこに属していようと、こう自問し続ける必要がある。「自分は世界の変化に遅れないペースで学んでいるだろうか」と。

 私は新著Simply Brilliantの執筆における調査の一環で、未来について大胆なアイデアを持つ多くのリーダーと時間をともにした。だが、世界の変化に遅れずに学び続けることに関しては、ギャリー・リッジほど強い信念を持つ人はいなかった。カリフォルニア州サンディエゴに本社を置く工業製品メーカー、WD-40のCEOである。

 学びを企業文化の中核に据え、社員の学習意欲を掻き立てる方法を見出すことにかけて、リッジほど優れたCEOに私は出会った記憶がない。彼が専門性のパラドックスにどう立ち向かっているかを知ることは、あらゆる業界の伝統的企業にとって教訓となる。

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