人工知能は人間の働き方をどのように変えるのか

【対談】マイケル・オズボーン(オックスフォード大学 准教授)×川崎健一郎(アデコ 代表取締役社長)【後編】

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論文「雇用の未来」で、AIによって人間の仕事が圧倒的に変化する将来を予測したマイケル・オズボーン氏と共に、働き方の未来について考える対談の後編。圧倒的に進化するテクノロジーを労働市場はどのように取り入れていくべきか、その最適な方法を探る。(前編はこちら

テクノロジーによって生まれた富を
どのように分配するか

川崎:私たちの未来の仕事がAIに大きく影響を受けるということは間違いないこととして、それに向けて私たちはどのような準備が必要でしょうか。

オズボーン:どんなスキルを磨くべきかとか、どのような職業を選ぶかといったことよりも、富を分配するシステムをどのように構築するか、その設計が重要になってくると思います。先ほどお話しした通り、テクノロジーが失業者数を増大させることはないとしても、人々が望む仕事が増えるとは限りません。

 おそらく、現在のミドルクラスの仕事は、不安定で賃金レベルの低い仕事になっていくでしょう。テクノロジーが発展するにつれ、テクノロジーと常に競う人々が生まれ、そうした人々は職から職へと転職を繰り返しているかもしれない。

川崎:人々がそうしたクラスにとどまらないように、教育の在り方を変える必要性も出てきますか。

オズボーン:もちろん、教育システムにも変化が生まれると思います。ただ、どんなシステムでもスキルの個人差が生まれます。AIやロボットに影響を受けないスキルや能力を取得できない個人を置いていくわけにはいきません。

川崎:全ての人々が望む仕事を得られるわけではないということは、現在も同じかもしれませんが、そこに大きな格差が生まれないような社会構造をどのように築くかが命題になってくるわけですね。

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