「ふつうの人」がオリジナリティを発揮するためにすべきこと
――書評『ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代』

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ハーバード・ビジネス・レビュー編集部がおすすめの経営書を紹介する連載。第31回は、ペンシルベニア大学ウォートン校教授のアダム・グラントによる『ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代』を紹介する。

 

オリジナリティとコンフォーミティ(同調性)   

 オリジナリティは独創力や創意と訳されるが、オリジナルな人、というとどんなイメージを持つだろうか。独創的な考え方をする、魅力的または興味深いかたちで他とは違う人、あるいは発明の才がある人、だろうか。いずれにしてもそれは生来備わった才能だ、というふうに考えてしまいがちだ。 

 しかし、本書で著者のアダム・グラントの言うオリジナリティは「ある特定の分野において、その分野の改善に役立つアイデアを導入し、発展させること」を意味し、オリジナルな人とは、「みずからのビジョンを率先して実現させていく人」を言う。本書はごく普通の人がオリジナリティを持ち、オリジナルな人、になるためのステップが説かれた本なのだ。

 もちろん、これもけっしてたやすいものではない。本書のPart 1で心理学者の研究からわかっていることとして、業績達成の方法としてコンフォーミティ(同調性)と「オリジナリティ」があると紹介されている。コンフォーミティとは多数派にならって従来の方法を踏襲し、現状を維持することにより成果を上げようというもので、決して間違った道ではないわけで、これまでの価値観に抗って、新しいアイデアを出す(すなわち、オリジナリティを発揮する)ことは困難な道である。だが今日、経営環境も技術も大きく変化を遂げつつある。これに対応するには、本書でいうオリジナリティを持つことは必要であるはずだ。

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