「見られている意識」が自分を伸ばす

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経営者にお会いして感じるのは「見た目のかっこいい人が多い」ということだ。それは体格や着ているモノだけでは説明できず、「見られている意識」ではないだろうか。この意識をもつことで、誰もがリーダーとしての資質を高めることができる。

 

元サッカー選手が
企業に就職して感じた違和感

 私の知り合いに元Jリーガーで現在、グローバル企業でビジネスパーソンとして活躍している人がいます。彼には、サッカー選手とビジネスパーソンのメンタリティの違いや、サッカーというチームと企業という組織の違いについて聞くのが恒例となっており、彼の高い問題意識も相まって毎回面白い話が聞けます。

 先日聞いて面白かった話が、「ビジネスパーソンは『見られている』という意識が低い」という話でした。

 これには2つの意味があります。1つは、サッカー選手は毎日が評価にさらされているということです。毎週試合があるサッカーでは、1週間の毎日の練習で監督に見られています。監督は次の試合にどの選手を使うか、プロフェッショナルとしてシビアに観察する。選手はその視線を痛いほど感じ、練習と言えども気が抜けない。

 試合に出ることができたら、今度は監督の目以外に、観客、マスコミの目があります。よいプレーに対し賞賛を浴び、悪いプレーに対し批判を受ける。このように一瞬一瞬が評価にさらされているのが、サッカー選手という職業の現実なのです。

 もう1つは、言動を含めた「見た目」です。プロスポーツ選手は、人前で興業するエンターテインメント業界の舞台に立つ人でもあります。その舞台は一般の人が立つことのできない、憧れの世界。そして、一般の人にはできないパフォーマンスを「見せる」ことで多くの人を魅了し、その感動が労働の対価となるのです。スポーツの場合、演劇などの舞台と違って、自分でコントロールできない部分もあります。時には相手選手の引き立て役になってしまう。自分の無様な姿をさらけ出してしまう。それらすべてが、何千人、何万人に見られているのです。

 この「見られている」は、ファンあってのビジネスである以上、マスコミ対応もしかり、オフにコンビニエンスストアで買い物をしている時でさえ、意識の底から離れないものでしょう。これがプロスポーツ選手というものです。

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