Going Digital 社会、市場のデジタル化を日本企業変革のチャンスにする

成長を加速し、競争力を向上させる
「俊敏な組織」を目指して(2)

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※『成長を加速し、競争力を向上させる「俊敏な組織」を目指して(1)』からの続きです。

アクセンチュアは13の業界、9つの国や地域における700人の経営層を対象に調査を行い、コスト競争力のあるオペレーティング・モデル(事業運営モデル)を構築し、成長に向けた再投資を行っていくうえでの課題と機会について分析した。デジタル化をカギとして、収益性の高い成長を加速するための3つのアクションを紹介する。

いまこそデジタルで競争力を強化する時

 経営層にはどの分野に資金を再投入すれば成長への投資になるのかについて意見の衝突がありますが、「デジタル化」が優先的な投資先であることについては一致が見られるようです。今回の調査で最も共通していた再投資先はデジタル化で、54%の回答者が投資先として挙げています。デジタル化の後には、新たな製品/サービスの導入(46%)、製品/サービスのラインアップおよび顧客セグメントの拡大(45%)、が続きます。デジタル化が第1の再投資先になっているのは、2番目、3番目の再投資先の活動を加速させるものでもあるためです。その意味でデジタル化は、成長の促進要因としてとらえられています。

 いまこそ企業が、デジタル技術を活用して競争力を強化する時です。デジタル分野への投資は、いままでにないスピードと俊敏性、そしてスケールを持った新たなビジネスモデルを可能にします。デジタル化により、業界の不連続な破壊的変化の先を行き、イノベーションを加速し、より効率的な事業運営を推進し、パーソナライズされた顧客体験を提供することが可能になります。

 多くの企業は、デジタル化による多くのメリットのなかでも特に顧客にとってより身近な存在になることを求めて、アナリティクスやクラウド、その他IoT(Internet of Things=モノのインターネット)が可能にする数々のイノベーションを活用して、フロントオフィス(顧客接点業務)のデジタル化に取り組んでいます。従来デジタル化とは無縁と考えられてきた業務にデジタル化を持ち込んで、コスト削減および効率性や規模の向上を目指している企業も見られます。いくつか例を紹介しましょう。

人材

 人材のデジタル化は、「ナレッジワーカー」を「意思決定ワーカー」へと変えるでしょう。社員がより多くの情報を手にするようになり、受け身的ではなく能動的な、予測型の意思決定を行うようになります。組織をまたいだコラボレーションがいっそう活発化し、そういった業務を支援するために、アナリティクスやモバイルのような新しいスキルや役割が必要となるでしょう。企業は現有社員のスキル向上、あるいはスタートアップのような社外組織からの人材の採用によって、デジタル人材の層を急速に厚くする必要があります。

調達

 デジタル化によって調達分野にも革命が起きます。“アプリ”ベースの最先端テクノロジーにより、調達担当者は需要、供給、価格についてリアルタイムの情報を持つようになります。テクノロジーが戦略的サプライヤーを管理することで、自社とサプライヤーのバーチャルな協働を実現し、一つの組織として業務を遂行することが可能になります。社員は、サプライヤーからの最低価格を提供するクラウドベースのサイバーモールを通じて幅広い商品・サービスにアクセスすることができます。自動化ツールとアナリティクスが、成果を上げるためになすべきアクションについての企業の洞察を助けます。

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