優れた人材を輩出し続ける、優れたリーダーに学ぶ
――書評『SUPER BOSS』

1

ハーバード・ビジネス・レビュー編集部がおすすめの経営書を紹介する本連載。第24回は、ダートマス大学タック・スクール・オブ・ビジネス、スティーブン・ロス経営学教授のシドニー・フィンケルシュタインによる『SUPER BOSS』を紹介する。

人材輩出人の「スーパーボス」とは

 業界で一流と呼ばれる50人のうち15人~20人ほどは、一人かせいぜい2、3人の同じ才能養成者のもとで働いたか、教えを受けたことがあるという。こうした才能養成者を「スーパーボス」と呼び、彼らのマネジメント手法を学べるのが本書『SUPER BOSS』である。

 オラクルのラリー・エリソン、インテル創業者のロバート・ノイス、デザイナーのラルフローレン、映画監督のジョージ・ルーカス…。登場する面々は、それぞれの分野で優れた成果を上げている。彼らを業界の第一人者やイノベーターと呼び、その成果に関して記すことは簡単だろう。しかし、そうではなく、彼らが優れた人材を輩出しているという部分に焦点を当てている点が、本書の興味深い点だ。

 スーパーボスの特筆すべき点は、才能のある人材を本人が夢にも思わなかったレベルまで引き上げる術をしっており、部下になった人間すべてを一流に育てるシステムを作っているところだ。人材輩出企業と呼ばれる企業があるように、人材輩出人と呼んでもよい存在で、彼らは次々に優秀な部下を育て上げ、「才能の系図」を生み出している。

 ある一定レベルの人材が集まれば、部下を育てることに注力せずとも、ある程度組織は回っていくかもしれない。必要な時期に、必要な人材を外から獲得するという考え方もあるだろうし、そもそも上司がマネジメントするまでもなく、社員一人一人が自分自身でモチベーションを上げ、成長するのが当然だという考えにも一理ある。しかし、本書を読めば人を育てることについての考えを、改めることになるかもしれない。

1
無料プレゼント中! ポーター/ドラッカー/クリステンセン 厳選論文PDF
Special Topics PR
DHBRおススメ経営書」の最新記事 » Backnumber
今月のDIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー
最新号のご案内
定期購読
論文オンラインサービス
  • facebook
  • Twitter
  • RSS
DHBR Access Ranking