瞑想で「何もしない」ことは、
リーダーに何をもたらすのか

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再起力、心の知能指数(EQ)、創造性、集中力は、瞑想によって高めることができる。瞑想するビジネスリーダーの経験談を数々の学術研究と照合しながら、その明らかな効用を紹介。


 マインドフルネス(目の前の瞬間に意識を集中させることで、惰性から脱却し能動的に気づきを得るプロセス)は米国で、ヨガに続く数十億ドル規模の産業へと急速に成長しつつある。したがって、マインドフルネスを実践する方法の1つである「瞑想」の人気が、CEOや上級幹部の間で広がっている現況も驚くに当たらない。ビジネスリーダーはなぜ、マッサージや卓球ではなく瞑想を取り入れているのか。その理由は、CEOにとってリラクゼーションやレクリエーションだけでは得られないと思われる効用が、瞑想にはあるからだ。

 組織改善を支援するTLEXインスティテュートCEOのヨハン・ベルリンは、マインドフルネスの研修をCEOや企業に提供する専門家である。リーダーシップスキルを伸ばして事業目標を達成する方法の一環として、リーダーたちの間で瞑想への関心が高まっているのを目の当たりにしている、と彼は言う。「当社の新規顧客の大半は、ただ目新しいからというだけでマインドフルネスに惹かれているわけではありません。人材保持、能力開発、イノベーションといった既存の優先課題に、実際に寄与するのかを確かめたがっています」。たとえばベルリンの顧客の1社(『フォーチュン』誌の売上高ランキング上位25社に名を連ねる)は、有望人材向けの育成プログラムにマインドフルネスの手法を組み入れている。リーダーシップの基盤となる、機敏かつ柔軟な思考様式を育むことが目的だ。

 マインドフルネスに関する諸研究を見ると、瞑想によって注意力や記憶力、心の知能指数(EQ)が高まることが示されている。私は数多くの企業幹部から瞑想の習慣について話を聞くなかで、それらの経験談がいかに学術研究の知見と符合しているかを何度も思い知らされた。

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