消費者を知る努力とともに、
自社をさらけ出す努力も

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顧客のデータ獲得競争がいま加熱している。消費者を知れば知るほど、適切なサービスが展開できるからだ。しかし同時に、消費者に企業をさらす努力も必要ではないだろうか。

 

人は背景を知ることで、納得感と好感が生まれる

「ジョハリの窓」をご存知の方は多いと思います。これは「自分が分かっている自分」と「他人が分かっている自分」をマトリックスで表し、自身の情報の公開が他人とのコミュニケーションに与える影響を示すものです。

 当然ですが、自分のことを多く知ってもらった相手とのコミュニケーションは円滑に進みます。企業と生活者の関係に置き換えると、生活者のことを知れば知るほど企業は、その人のために適切なサービスを提供できることになります。しかし、情報は悪用される恐れもあるため、個人情報保護法というルールも築かれています。

 逆に企業も自分の情報を公開すればするほど、顧客の理解を得られるものです。投資家に対する情報公開(ディスクロージャー)がまさにその例で、経営者の人となりから企業の沿革、事業内容から過去から現在までの企業業績まで、多くの情報を出せば出すほど、投資家はその企業への投資の判断がしやすくなります。

 一方で、企業には「企業秘密」と言われる開示できない情報があります。しかし、一般的に企業は本来、もっと情報を開示した方がいいのではないかと考えています。

 2008年にライフネット生命が、保険料の原価を開示し業界を揺るがせました。大手生保より圧倒的安い価格の背景を同社は示すことで、消費者に安い価格に安心してもらおうとしました。当時は目新しかったネット生保が、なぜ安い価格で保険を提供できるかが一目瞭然となったのです。

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