ビッグデータも機械学習も
活かすのは、人と組織

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ビッグデータの活用が叫ばれる中、それらをより効率的かつ合理的に扱う手法として機械学習(machine learning)が注目を集めている。ビジネス・アナリティクス分野で業界を牽引する存在とも言えるSAS Institute(以下SAS)では、どのような取り組みを進めているのか。同社CMOのジム・デイビス氏に、機械学習はビジネスにどのようなインパクトを与えるのかを聞く。

 

7~8時間かかっていた分析を5分程度にまで短縮

――SASはビジネス・アナリティクスのリーディング・イノベーターという印象が強いですが、機械学習やディープ・ラーニングが注目を集める現状をどのように見ていますか。

 デイビス(敬称略。以下同) ビッグデータの重要性がますます高まる一方で、これまでは非構造化データまで含めた膨大なデータを理解して意味ある情報を抽出するのは困難だと指摘されてきました。しかし、機械学習やディープ・ラーニングといった手法が自然な形で発展してきたことで、ビッグデータ分析がより効率化されつつあります。

 我々は、これを非常に興味深いトレンドと捉えています。当社はアドバンスト・アナリティクス(advanced analytics)の領域で業界をリードする存在です。これまでも市場のトレンドがビジネスにどのようなインパクトを与えるかに注目してきました。現在の機械学習の盛り上がりは、あらゆる産業の課題を解決するカギとなり得ますし、その上で当社は重要なポジションを占めることができていると考えています。

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デイビス氏
SAS 上席副社長兼最高マーケティング責任者(CMO)
米国ノースカロライナ州立大学でコンピュータ・サイエンスの学士号を取得。ソフトウェア開発会社などを経て1994年にSAS に入社。製品戦略担当ディレクター、ワールドワイド・マーケティング担当副社長などを経て現職。

――SASが提供する機械学習テクノロジーにはどのような価値がありますか? それがどのように世界を変えてくれるのでしょうか。

 機械学習に関しては、もちろん我々も長期にわたって取り組んできましたが、ビッグデータ分析に応用するには、時間とコストの両面で問題がありました。しかし、そうした状況がここ数年で大きく変わりました。

 一つは、ビッグデータを複数のコンピュータで並列処理できるHadoopというオープンソースのフレームワークが生まれたこと。そしてもう一つが、データを外部記憶装置に移すことなく、メモリ上で処理する技術が登場したことです。当社はそれを活用してインメモリ・アナリティクスを提供、通常業務でこれまで7~8時間かかっていた分析を5分程度にまで短縮できるようになりました。こうしたテクノロジーの進化と機械学習の機運の高まりが合致する中で、当社としても企業へのさまざまなサポートが可能になったのです。

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