Going Digital 社会、市場のデジタル化を日本企業変革のチャンスにする

IIoTがビジネスにもたらすインパクト

1

インダストリアル・インターネット・オブ・シングス(IIoT)は、IoTを産業分野に適用するというコンセプトだ。そのインパクトは巨大で、日本だけでも2030年までに累積で100兆円規模の経済成長をもたらすと見込まれている。IIoTを自社のビジネス拡大につなげていくためには、もの売りからサービス業を中心としたビジネスへの転換が不可欠となり、欧米の先進企業はいち早く取り組みをスタートさせている。

IIoTでは産業システムがネットワークにつながる

  蒸気機関の商業化によって18世紀中頃に始まった産業革命、20世紀の終わり頃のインターネット革命に続き、デジタル化ともののネットワーク化が進展するインターネット・オブ・シングス(IoT)は「第3の産業革命」と言われるほどのインパクトを秘めている。

  インターネット・オブ・シングス(IoT)の対象は、ネットワーク接続された身の回りのさまざまな“もの”であり、IoTでものがデータを送受信し適切なアクションを速やかに取ることが可能となる。典型的な例としては、インターネットに接続された健康・フィットネス用バンドや暖房装置や照明、セキュリティを自律的に操作したり消費者が遠隔操作したりすることができるスマートホームシステムなどが挙げられる。

  一方のインダストリアル・インターネット・オブ・シングス(IIoT)は、このようなテクノロジーを産業分野に適用するというコンセプトである。IIoTでは産業システムや商業システム(例:工場設備・機器、ジェットエンジン、MRIスキャナー)がネットワークにつながり、製造業、エネルギー、鉱山業、農業、ヘルスケアなどの業種に対しては特に重大な意味を持つようになる。インテリジェンスやコネクティビティを機器やアプリケーション、プラットフォーム、システムに搭載することによって、IIoTは生産性を向上させ、より高度なインテリジェンスと産業機器の自動化に基づいた新しいサービスを創出する。

  アクセンチュアが英フロンティア・エコノミクスと共同で、日本を含む先進国・新興国20カ国(世界の経済生産の4分の3を創出)のGDPに対し、IIoTが及ぼしうる影響を経済モデルに基づき試算したところ、IIoTは、2030年までの先進国・新興国20カ国の累積GDPを最大で1,060~1,420兆円押し上げる可能性があることがわかった。また、日本に限ってみても、IIoTのインパクトは巨大で、同じく2030年までの累積で100兆円規模のインパクト、別の言い方をすると、東証一部上場企業の年間利益合計の約4倍のインパクトを生み出す¹

1. The Growth Game-Changer: How the Industrial Internet of Things can driv progress and prosperity アクセンチュア

次のページ  IIoTを活用しビジネス拡大につなげる»
1
Special Topics PR
Business Model 関連記事
Going Digital オピニオン」の最新記事 » Backnumber
最新号のご案内
定期購読
論文オンラインサービス
  • facebook
  • Twitter
  • RSS