2009年9月号 特集 信頼学 記事詳細
■ 特集 信頼学
「コラボレーション・プレミアム」で判断する コラボレーションの損得勘定
一八六四年に設立されたノルウェーのデットノルスケベリタス(DNV)は、主にリスク・マネジメントと認証サービスを提供する世界的な組織だが、ご多分に漏れず、部門間コラボレーションを奨励して、さらなる成長を目指した。しかし、やはり他社同様、この試みは二年足らずで頓挫してしまった。その後、新CEOの下、あらためて挑戦したところ、一転して軌道に乗り始めた。この違いは何だろうか。コラボレーションには、たいてい対立やあつれきが伴い、うべかりし利益を逸する。このコラボレーション・コストと機会コストを事前に把握し、コラボレーションによる予想リターンから差し引くことで、「コラボレーション・プレミアム」という価値を見積もることができる。リーダーには、このようなコラボレーションの経済性を事前に検討したうえで、部門横断プロジェクトなどの是非を判断することが求められている。
モルテン・T・ハンセン INSEAD 教授 カリフォルニア大学バークレー校 情報学部 教授
PDF記事:11ページ[約1,970KB]
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