積極的な部下には
内向的な上司が効果的

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外向的(能動的)な性格を持つリーダーは、内向的(受動的)な人々を率いると成果が上がる。逆に能動的な部下とは折り合わず、成果が下がる――。この仮説を米国の宅配ピザ57店舗で実験したところ、業績の差が顕著に表れた。

 

 簡単な性格テストから始めよう。以下に挙げる項目がどのくらい自分に当てはまるか、5点(とても当てはまる)から1点(まったく当てはまらない)で点数をつけてほしい。

・自己主張が強い
・話し好き
・大胆
・態度が控え目ではない
・エネルギッシュ

 合計は何点になっただろうか? 10点以下なら、外向的ではなく内向的な性格の持ち主だ。そしてそれは、まったく珍しいことではない。さまざまな研究によると、内向的な人の割合は米人口の約3分の1から2分の1を占めるという。にもかかわらず、多くの職場は外向的な人だけを念頭に置いて形づくられている。双方の性格的特徴を見れば、その実態が明らかになる。

 外向的な人は、グループでいることを好み、常に行動的で、考えていることを口に出して言いがちだ。人との交流や集まり、意見交換といった外からの刺激を通じてエネルギーを得る。他者と一緒にいることが活力源となるのだ。

 対照的に、内向的な人は概して雑音や気を散らされることを嫌い、大きなグループでの行動が苦手だ。静かに1人で過ごすことを好み、発言や行動の前にじっくり考え、他者と1対1での関係と信頼を築きたがる。内省することで活力を取り戻し、みずからの心の内を深く掘り下げてアイデアを探求する。仕事にはじっくり集中して取り組む。

 内向型・外向型のこうした傾向は、チーム――他者との交流や統率が必要となる環境――において両者が能力を発揮するうえで、どんな意味を持つのだろうか。私の研究によると、その答えは率いる部下のタイプ次第で異なるようだ。

 部下が上からの指導を求める従順なフォロワーである場合、外向的なリーダーが大きな力を発揮する。ビジョンや強い意志、活力をもたらしてチームを率い、自身の人脈も活用させる。

 反対に、能動的な部下――変化をもたらすために率先して動き、新しいビジョンを支持し、より優れた戦略を推し進めたがるようなチーム――の場合は、内向的なリーダーのほうがうまくいく。私の発見によれば、外向的なリーダーはこのようなチームに対して脅威を感じやすい。新しいビジョンや戦略、業務プロセスを支持・推進する部下はしばしば、リーダーのお株を奪い、その支配力や権威、立場を脅かすことになるからだ。その結果、外向的なリーダーは受容的でなくなる傾向が見られる。部下の意見を退け、チームに貢献したいという気持ちを削いでしまうのだ。

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