デジタル時代のブランド広告効果測定(2)
きめ細かく、リアルタイムに

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生活者の多様化に沿ってきめ細かなマーケティング施策を打とうとすると、また新たな課題に直面する。効果検証の「スピード」「粒度」「頻度」をいかに解決していくか、である。グーグルの好評連載、第10回。

 

前編では、効果検証から未来への学びを得ようとする全てのマーケターにとって、最も重要な基盤となる「効果検証の正確性(Accuracy)」について紹介した。その中で、実はターゲティング能力に優れたオンライン広告のほうが、効果検証においてバイアスが発生しやすいという意外な事実とともに、具体的な解決策を提示した。後編は、近年高度に複雑化するマーケティング施策に対応する「効果測定の俊敏性(Agility)」について解説する。

多様な生活者の「今」を捉えたコミュニケーション

 多様な生活者に画一的なメッセージを届けるようなマーケティングでは、ブランドに共感してもらうことはできない。同時に生活者にとっての「今」を正確に捉えていないマーケティングでは、ブランドへの注目を獲得することもできない。多様性とスピードという意味において、マーケターに求められる施策はますます複雑化している。

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写真左:秋山 有子 (あきやま・ゆうこ)
グーグル株式会社デバイスマーケティング統括部長

写真右:巳野 聡央 (みの・あきひさ)
グーグル株式会社マーケットインサイトリサーチマネージャー

 グーグルのマーケティングにおいても、コミュニケーション戦略の複雑性は日に日に高まっている。

 例えば、Androidひとつとっても、多様なユーザーニーズに応えるかたちで個性的な端末群と数え切れないほどのアプリが増え、オープンなエコシステムを形成している。当然、我々はこの多様なユーザー像を前提にAndroidというブランドのコミュニケーションを考えなければならない。

 また検索サービスにおいても、モバイル端末が幅広い世代に浸透する中で、ユーザーは少しでも気になることは気軽に検索するようになり、これまで以上に生活の一部となっている。そんな検索のベネフィットを効果的に伝えるためには、多様性とともに日々刻々と変化する彼らの「今」を的確にとらえることが必要だ。

 多様なユーザーニーズ、そしてそれが変化するスピードの速さにどのように対応すべきなのか。それはグーグルのみならず多くのブランドマーケターにとって共通の課題である。今マーケターに求められていることは、それぞれのユーザーに適切なメッセージを適切なタイミングで届け、それを今まで以上に、きめ細やかにスピード感を持って取り組むということだ。そのためにはターゲティング能力と運用の柔軟性に優れたデジタルテクノロジーの活用はもちろん欠かせない。

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