一人の天才に、凡人の集団が対抗する術とは

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最近注目されるcollective geniusは、「集合天才」と訳される。いかにチームや組織全体で創造性を発揮するかを考える概念である。組織の創造性を上げるために、リーダーは何が必要か。

 

ひとりで考える限界、みんなで考える罠

 最近、注目しているのは、collective geniusという概念です。日本では「集合天才」と訳されることもありますが、要は「一人の天才に頼るのではなく、組織やチームで新しいアイデアを生み出す」という考え方です。

 この考え方では、スティーブ・ジョブスがいなくても、凡人が集まって一つの画期的なコンセプトが生まれる可能性を示唆します。そして、人の持つ創造性を無限に引き出す方法論につながるように思えるのです。

 よく創造性のある人・ない人という分類をしますが、そんなに差があるものでしょうか。かりにあったとしても、「人に備わるもの」と定義してしまうと、組織として創造性を生み出すには、創造性のある人を集めるしか方法がなくなってしまうことになります。

 知りたいのは、組織として創造性を発揮する方法論です。人が集まることで、創造性のアウトプットを倍数以上に伸ばせる手法はあるのか、です。

 1人で考えて発想するのと、人との会話から発想するのでは、どのような違いがあるのか。1人で集中して考えていると、「筋」が見えてきた際に、それが一本つながります。整合性が取れる。ただし、「筋」という単線から抜けられなくなる可能性があり、見えてきた「筋」が悪かった場合、思考が行き詰まってしまいます。

 これに対し、人との会話から生まれるアイデアは、「筋」は定まりにくいですが、そのブレから多様なルートの選択肢が得られます。そのプロセスには、無駄な寄り道も多々ありますが、思わぬ発想が生まれることもあります。

次のページ  5人で考えて、「第6」のアイデアが生まれる瞬間»
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