社内で「プロ経営者」は育成できないのか

1

今回のハーバード・ビジネス・レビューでは、「選ばれる人材」を特集。経営人材はいかに生まれるかが問題意識にあった。

 

「プロ経営者」はどこで育ったのか

 長らく日本企業は「人」を重視している、と言われてきました。終身雇用がその代表で、人を労働力として見るのではなく、その人の人生に企業も積極的にかかわる姿勢を示してきたとも言えます。

 人材育成にも力を入れてきました。新卒採用に象徴されるように、仕事で必要なスキルは社内で教育するのは当然。大企業では、新入社員研修に始まり、若手リーダー研修、ミドルマネジメント研修など、社員の成長ステージに合わせた各種の教育システムを整備しています。

 その一方で、いまの時代に求められているリーダーを自社で育成できているかは、疑問符が残ります。どうすれば社内で経営人材を育成できるのか。今回のハーバード・ビジネス・レビューではこれを特集テーマにしましたが、わかりやすい答えはなさそうです。

 資生堂の魚谷雅彦さんやLIXILの藤森義明さんのように他社の経営者を自社のトップとして招へいする例が目立っています。外部人材を登用することで、社内に変化を起こすことを期待するケースは多いでしょうか。既存の仕組みを変えるのは、その仕組みに馴染んでいない方がやりやすいのは当然です。とは言え、自社で魚谷さんや藤森さんのような方を生み出すことはできないことなのでしょうか。

 最近の「プロ経営者」という言葉は、「外部招へい人材」と同義語として使われていることには違和感を感じています。プロ経営者が外部から招へいするものだとしたら、社内で経営人材を育成できないことになってしまいます。さらに言えば、魚谷さんにしろ、藤森さんにしろ、経営人材として認められるようになられた方々も、「どこかの企業」での経験から経営スキルを培ったはずです。自社がその「どこかの企業」になれない理由はないはずです。

次のページ  プロ経営者の定義»
1
無料プレゼント中! ポーター/ドラッカー/クリステンセン 厳選論文PDF
Special Topics PR
DHBR編集長ブログ」の最新記事 » Backnumber
今月のDIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー
最新号のご案内
定期購読
論文オンラインサービス
  • facebook
  • Twitter
  • RSS
DHBR Access Ranking