たった週に1つのミーティングで
年間30万時間も失っている

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チームメンバーや社員一人ひとりの生産性をいかに向上させるか――この問題に悩まないリーダー、マネジャーはいないだろう。それほど喫緊の課題でありながら、なかなかうまくいかないことが多い。それどころか、たった週に一度のミーティングで、総じて企業は30万時間失っているという。ベイン・アンド・カンパニーの連載「ホワイトカラーの生産性を高める」第1回(毎週金曜、全8回を予定)。

 

 あなたの会社が無駄にしている時間は、どれくらいあるだろうか? 私が同僚と共にある大企業で使われている時間についてデータを収集したところ、その会社では週に一度行なわれている経営委員会関連のサポートに年間30万時間もの時間が使われていることがわかった。この30万時間がどこへ消えたのか――図を見てほしい。

 もちろん、その時間のいくらかは生産的なものであっただろう。しかし、一般的に組織というものは、「社員の時間」という希少な資源の扱いについて著しく無頓着である。HBR2014年5月号掲載の”Your Scarcest Resource ”(邦題「組織の時間も予算管理せよ」DHBR2015年2月号掲載予定)では、なぜ企業は多くの時間を無駄にし、どうすれば時間を節約できるのかについて分析している。

 どうすれば時間をより有効に使えるかという課題は、「どうすれば社員の生産性を向上できるか」という、より壮大で重要なパズルの一つのピースに過ぎない。人的資本の生産性(Human Capital Productivity:HCP)を高めることは業績を改善するうえで有効だが、残念ながら無視されることもある。

 事態がどれくらい深刻かを確かめるべく、我々は定量分析を行なった。S&P500企業の10年以上にわたるデータを使い、あくまで目安ではあるが、我々はHCPを測定するうえで有用な指標となり得る「社員一人あたり売上」を分析した。

 結果は明白だった。社員一人あたり売上が上位4分の1の企業は、その他の企業に比べて投下資本利益率(ROIC)が3割高く、営業利益率も4割高く、売上の成長率に至っては8割も高いことが分かった。これらの違いが積み重なり、結果として過去10年間の株主総利回り(TSR)には1.8倍もの大差がついていた。

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