ブラインドサッカーをスポーツとして普及させた
リーダーシップ

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現在、東京で開催されているブラインドサッカー世界選手権2014。この無名のスポーツをここまで認知された裏には、日本人のグローバル・リーダーがいた。

日本で開催されているブラインドサッカーの世界選手権

 ハンディキャップのある人が頑張る姿は感動的だが、ブランインドサッカーの魅力は、それを超えていた。現在、東京で開催されているブラインドサッカー世界選手権2014を観戦した感想である。

 ブランインドサッカーは、簡単に説明すると視覚障がい者のスポーツとして誕生した。コートはフットサルの広さで、1チーム、ゴールキーパーを入れて5人。GK以外の選手はアイマスクを着用する。視覚障がい者も健常者も同じ条件でプレーするのが特徴だ。視覚を閉ざされたことに代わり、GKは晴眼者が担い、その他、監督とコーラーと呼ばれるスタッフが相手ゴール裏に位置し、声を出して選手に指示を送ることができる。また両サイドはフェンスになっており、スローインはなし。ボールの中に鈴が入っており、「シャカシャカ」音がする。これらの音を頼りに、サッカーのように選手は相手ゴールを目指す。

 11月21日に行われた準々決勝、日本は中国と対戦した。格上の中国に対し、主催国の日本は守備を3人で固め、カウンター狙いの戦術。ゴール前に陣取った日本選手を相手に、テクニックにも体格にも優れた中国選手が巧みなドリブルで攻め入る。試合は8:2で中国が支配している。中国怒涛の攻撃が続くなか、日本は踏ん張り0-0で試合終了。しかしその後のPK戦で、残念ながら日本は中国に敗れてしまった。

 9年前に初めてブラインドサッカーを見た時、競技人口が少なく、スポーツの醍醐味はあまり感じなかった。ところが今日の試合では、選手は明らかにアスリートの体とマインドをまとっている。ゲームに勝つための戦術も確立されており、チャンスとピンチが繰り返される試合展開は迫力満点だ。アイマスクをし視覚を使わず、ボールの音や声を頼りに走り回る選手の勇気は、観戦した人は誰もが感じるであろう。

 なかでも10番の落合選手は迫力満点である。恵まれた身体能力を惜しみなく発揮し、ボールを持ったらゴールへと最短距離で爆走する。相手がいようがお構いなく重戦車のごとくなぎ倒し、思いっきりシュートを放つ。さすがの中国選手もたじたじであった。

Photo: Shinji Akagi

 

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