LIXILのグローバル人材戦力化

松村はるみ(LIXILグループ執行役専務)×石倉洋子
【特別対談1】

1
グローバル新世代は、どのように自らのキャリアを築いてきたのか。そして今、どのような課題に挑んでいるのか。石倉洋子・一橋大学名誉教授が次世代のグローバルリーダーを迎えて、仕事の流儀や発想などを聞く対談シリーズ1回目は、2011年に住宅設備関連企業5社が統合して誕生したLIXILを傘下に持つLIXILグループで、コミュニケーション部門を担う松村はるみ執行役専務を迎え、急速にグローバル化を進めるLIXIL流人材育成の現状を聞いた。

「生活創造産業」という
スケールの大きなビジョンが
キャリアの原点

石倉 最初のお仕事は、西武百貨店でしたね。

松村はるみ
LIXILグループ 執行役専務

1954年生まれ。1976年西武百貨店(現そごう・西武)入社。有楽町西武フロアマネジャー、同店店長などを経て2002年同社西武十合統合商品部婦人服飾3部長。2004年アンリ・シャルパンティエ社長。2011年LIXILグループ常務執行役員、2013年執行役専務、2014年より現職 執行役専務 広報・CSR・環境戦略担当 兼 住宅・サービス事業担当 兼 LIXIL専務執行役員。

松村 西武百貨店が池袋店を1975年に改装オープンし、新しいCIも導入して「生活創造産業」という思想を軸に発展を始めたころ、改装後1期生として76年に入社しました。83年には、西武池袋店が売上高日本一の店舗になり、まさに成長期を体験させてもらいました。

石倉 直接マネジメントに携われたのはいつからですか。

松村 84年に有楽町西武が開店し、いよいよ全盛期を迎えるわけですが、私は商品部バイヤーとして有楽町西武に関わっていました。有楽町西武は「小さな世界 の大きな宇宙」をスローガンに開店し、それまで比較的地味だった百貨店ビジネスを変革していきます。例えば三宅一生さんに有楽町西武専用ショップの出店を 依頼するなど、いろいろ派手な試みに挑戦しました。
 しかしバブル崩壊以降は、ご承知の通り西武百貨店も苦境に陥ります。その後の再建の過程で 95年、有楽町西武リニューアル時より店舗のフロアマネージャーや、店長などマネジメントに携わり、2004年にアンリ・シャルパンティエに社長とし て迎えられました。アンリは、いわゆるデパ地下にブティックを持つ洋菓子店です。

石倉洋子
一橋大学 名誉教授

石倉 西武時代のご経験から学んだこと、特に、松村さんのその後のキャリアに影響を与えたことはどんなことでしたか。

松村 西武流通グループ、その後のセゾングループの総帥であった堤清二さんの「生活創造産業」の信奉者でしたので、西友やファミリーマート、無印良品など を生み出した大きなビジョンとスケールで事業に取り組んだことです。「チャレンジ! チャレンジ!チャレンジ!」を惜しまない事業家の姿勢を学びました。また生活文化を変える夢を持って働けるという点に、非常に誇りを持っていましたね。

石倉 そのような考え方とご経験があるから、住生活産業のリーダー、それもグローバルなリーダーを目指すLIXILグループに入社されたのですね。

松村 5社が統合してLIXILが誕生した2011年に、上席執行役員として入社しました。潮田(LIXILグループ取締役)の「住生活に関わる総合企業を創りたい」という夢に共感してのことでした。

次のページ  LIXILのグローバル化とは?»
1
Special Topics PR
Accelerator 関連記事
最新号のご案内
定期購読
論文オンラインサービス
  • facebook
  • Twitter
  • RSS