ハードワークは
働く時間を指すのではない

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お酒を飲んだら解消できるなら、
ストレスとは言えない

最新号は、このような問題意識をもってつくりました。結果を出し続けている人のエネルギーの源泉を探ろうという試みです。

 特集では日本電産社長の永守重信さんにインタビューさせていただきました。永守さんは、元旦以外、仕事を休まないことで有名です。趣味と言えるものもなくひたすら働いて、自ら起業した会社を世界的な企業へと育て、いまなお企業の成長に貪欲です。なぜこれほど長期にわたってハードワークをこなすことができるのか。仕事の疲れはどのように解消されているのか。ストレスについて伺ったところ、「お酒を飲んだら解消できる程度のストレスは、仕事のストレスとは言えない」とおっしゃいました。そこでインタビューのタイトルは「仕事のストレスは、仕事で癒す」と付けました。

 永守さんのお話しを伺っていると、仕事に夢中になれるのが羨ましく、また眩しく感じます。当初抱いていた、「なぜこの人は仕事に飽きないのだろう」という疑問はあっさり解消されました。創業から40年あまりで世界的な企業を築いてきた永守さん。その間、起業家、ベンチャー経営者、零細企業経営者、中小企業の経営者、上場企業の経営者、世界的企業の経営者とその役割を刻々と変えていったのです。飽きるはずはないでしょう。仕事で成果を出すことで、自らの役割が刻々と変わっていく、だから飽きない。いまなお、企業の成長を目指しておられるから、仕事が楽しくて仕方ないのも当然です。ご自身の仕事の質も、年々高まったいるとおっしゃいます。

 永守さんのお話しを伺って、能動的なハードワークの意味を理解できました。それは、成長につながる密度の濃い働き方であり、ハードワーカーとは仕事を通して成長し続けている人のことだと思います。ハードワークというと長時間労働を連想しますが、仕事時間の「量」だけではなく「質」についても、もっと議論されてしかるべきです。

 この夏、まとまった休みを取る人も多いでしょう。弊誌の最新号が働き方を見直す契機になれば幸いです。(編集長・岩佐文夫)

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