【第2回】企業のグローバル化の7タイプ・4ルート

現在像から将来像へのまだら変遷マッピング

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少なからぬ日本企業において、日系的な特徴と外資系的な特徴が混ざって「まだら模様」を呈し、組織の現在像・将来像・変革像の変化に伴い求める人材像も大きく変わりつつあることを前回述べた。その際、日系企業の特長を「緑」、外資系企業の特長を「青」で表し、まだら模様を緑と青の2色の組み合わせとして描いた。今回は、日本企業の組織におけるさまざまなタイプと、個別企業におけるタイプの変遷について解説する。

グローバル化の7タイプ・4ルートとは?

 前回、日系企業と外資系企業の特長をそれぞれ「緑」と「青」で描いた意味を思い出していただきたい。人材・戦略・意思決定・組織・人事制度など組織の原理的なレベルで、日系的な特長を緑色で、外資的なそれを青色で表す。緑のキーワードは、長期的に雇用される「同じような人々」が形成する文脈(コンテキスト)に依存する「人的なハイコンテキスト経営」、青のキーワードは、流動性の高い多様な人々を動かす「形式知化された仕組による経営」だ。グローバル化する日本企業は部分的に外資化し、元来の緑に青が混ざった「まだら模様」になる。近年増えている、この「まだら化」について考えてみたい。

 日本企業におけるグローバル化の諸タイプは下図のようになる。国内と海外も緑色になるタイプ1を左端に置き、国内も海外も青色になるタイプ7を右端に置くと、両端の間に、緑と青のさまざまな比率から成るまだら模様がスペクトラムのように並ぶ(*1)

*左端(緑色)
タイプ1:本社が緑・海外も本社と同じ緑
*中間(まだら)
タイプ2:本社が緑・海外がまだら
タイプ3:本社が緑・海外が青
タイプ4:本社がまだら・海外が青
タイプ5:本社がまだら・海外もまだら(ただし、両者のまだら模様は異なる)
タイプ6:本社がまだら・海外もまだら(両者のまだら模様は同じ)
*右端(青色)
タイプ7:本社が青・海外も(本社と同じ)青

 

  日本企業の現在像と将来像は、この図にあるような7タイプにほぼ分類できる。あわせて、個々のグローバル化の変遷(過去~現在、現在~将来)もとらえることができる。まず典型的な変遷ルートと、その過程で各タイプについて解説しよう。

 これら、グローバル化という複雑な事象・プロセスにおけるバリエーションをシンプルに表すことができれば、自社のグローバル化が現在像となるまでのプロセスを振り返り、将来に向けた重要な選択や代替案を考える際の確度を上げることができるだろう。また想定されるルートや別のルートを具体的に検討しやしい。その際に、図1とルートから成る海図(チャート)上で、先行する他社の事例を参照できれば、効果的な予習もできる。あるいは、ここで上げたタイプやルートとはまったく異なるクリエイティブな構想がひらめくかもしれない。

*1 正確には、国内は本社(含グローバル本社機能)と国内子会社を含むが、今回は本社のみを対象とし国内子会社は次回以降で扱いたい。

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