サクセッション(後継)のための
候補者プロファイル整備は万全か?

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サクセッション・マネジメント(後継者育成)では、候補者の「レディネス」(準備度)を客観的に把握しておくことがとても重要だ。将来的に上位職務を担えるだけの能力がある人材が組織内にどれくらい居るか、経営トップは常に正しく把握しておく必要がある。そのために必要なのは、リーダー候補のアクティブなリスト作りだ。

上位職務の即戦力育成に
不可欠な「レディネス」

 多くの企業がタレント・マネジメントや、その一環としてのサクセッション・マネジメント(後継者育成)に取り組んでいる。

 社内の人的資源を統合的に管理するタレント・マネジメントは、組織の力を最大化し、持続可能な組織を構築する上で非常に重要な取り組みだ。また、ハイポテンシャル人材を早期から選抜し、次代のリーダー候補として計画的に育成することも、組織の安定的な発展のために欠かせない。

 これらの取り組みが日本企業の間でも普及してきていることは、大変喜ばしい。その一方で、私は多くの企業がサクセッションにおいて大きな陥穽(かんせい)にはまる姿を目にしてきた。

 ある重要ポジションに空きが生じた場合、企業はタレントプール(候補者をプールしておくこと)の中から適任者を選ぶ。ところが、その人物を後継者に据えたものの、期待どおりの成果が挙がらなかったというケースに直面したことはないだろうか。

 その結果起こり得る最悪の事態は、本人が自信を失いキャリアをディレール(Derail=阻害)してしまい、組織も大きな損失を被るということだ。これは端的に言えば、組織の側に問題がある。なぜなら、候補者の「レディネス」(Readiness=準備度)を考慮しなかったからだ。

 企業はハイポテンシャル人材を早期に選抜し、育成することに多大なコストとエネルギーを投じるが、それだけでは上位職務で即活躍できる人材を育てることはできない。そこには「レディネス」という視点が欠かせない。

「レディネス」とは何だろうか?  

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