対立を避けるだけの「いい人」は
チームにいる意味がない

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対立を避けて和を重んじる「いい人」は、むしろチームに機能不全をもたらしているかもしれない。チームワークを専門にコンサルティングを行うリアン・デイビーが、意見の不一致にうまく対処する5つのヒントを紹介する。


 あなたにとって、同僚との良好な人間関係は大切だろうか。争いから距離を置き「いい人」でいる自分を、誇りに思っていないだろうか。そうであれば、残念ながらあなたは――好戦的なメンバーと同じくらい――チームの機能不全の一因となっているかもしれない。オープンで健全な対立から逃げることは問題だ。波風を立てないことでチームに貢献していると思うのなら、それは大きな勘違いである。

 対立は、チームがうまく機能するために必要なものだ。対立を通してチームは困難な状況を受け入れ、多様な見解を取りまとめ、熟慮された解決策を生むことができる。あまり気分のよいものでなくとも、対立は大いなる革新のきっかけとなる。そしてリスクを特定し軽減するうえで避けられない道でもある。

 とはいうものの、対立が苦手だという人に私は毎日のように出会う。反対意見を述べると相手を傷つけるのではないか、チームの和を乱してしまうのではないかと恐れているのだ。自分の考えは他者の考えほど有効ではないと思い、発言を控えてしまう人もいる。

 パンチを引っ込めれば、たしかにいい人のイメージを保てるかもしれないが犠牲も伴う。人と違う自分の意見が議論されず、前提や仮説の間違いを指摘できず、隠れたリスクを明らかにできない――これらは大きすぎる代償だ。

 こうした問題を克服するには、「いい人」の定義を変える必要がある。つまり、意見の違いを明らかにし、厄介な問題も議論し、チームを前進させるために声を上げるのが、いい人だ。

 健全な対立と、いい人としてのイメージを両立させるにはどうすべきか。秘訣はすべて、意識の持ち方と言い方にある。

 意識を変えるにはまず、チームに対する自分の貢献を「どれだけ多く賛同したか」で測るのではなく、「自分ならではの価値をどれだけ提供したか」で捉え直すことから始めよう。他のメンバーに同意するだけなら、いる意味がない。「人と違う見方を提示することが、自分の義務だ」と自分に言い聞かせるのだ。その論点にどれだけ価値をもたらしたかで自分を採点してみよう。

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