消費者を怒らせずに手数料を取るには

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サービスコストを追加料金で回収する場合、忘れてはならない鉄則がある。消費者に納得感を与えることだ。あなたの会社の手数料は、シンプルで、透明性があり、公平性に基づいているだろうか。


 消費者は憤慨している。航空会社から銀行、通信事業者まで、企業は凡庸なサービスに怪しい料金を上乗せして、長引く大不況の影響に苦しんでいる私たちからしぼり取ろうとしている。電話で問い合わせをすれば、複雑な案内だけでも不愉快なのに、冷たく対応される(「不要なサービスについては、6を押してください」)。こちらは手数料を払っているというのに。

 こんな世の中で、それでも手数料を必要とする企業はあるだろう。

 サービスを提供するには当然お金がかかる。よいサービスを提供するにはもっとお金がかかり、顧客に対する「姿勢」だけの問題ではない。よいサービスを実現するために、難しいトレードオフを受け入れて投資している企業もある。ヒトの質と量の向上、わかりやすいITシステム、利便性の高い販売空間などだ。

 だが、サービスの充実に見合う対価を得るのは必ずしも簡単ではない。たとえばコンピュータのメモリ増設や四輪駆動など、プレミアム商品の要素であれば消費者はお金をかけることに納得する。その上乗せされた価値は、触って感じることも家に持ち帰ることもできる。それに比べると、サービスの値打ちは目に見えにくいか、まったく見えない場合が多い。私たちは、企業が問い合わせの電話にただ出ているたけではないことは知っているが、適切な電話サービスを提供するために何を要したかまでは考えない。24時間対応のコールセンターを設置し、いつ殺到するかわからない顧客の要求に丁重に応えて問題を解決する能力を持つ、十分な人数のオペレーターをそろえる必要があったことまでは意識しない。

 たとえば高額なフラペチーノは、あなたのお気に入りのスターバックスのトラック照明や布張りの店内家具をまかなっている。自宅の居間よりも洒落た素敵な空間で、居合わせた魅力的な人々に囲まれてゆっくり過ごすのが、そこでのサービス体験の醍醐味だ。しかし、カウンターで販売しているリユース用プラカップの値上げを正当化するためにソファの横に料金メーターが付いているわけではない。

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