「A/Bテスト」と「実験の文化」で
データを競争優位に変える

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写真販売サイトのシャッターストックは、「実験の文化」を築きデータ志向に徹することで、データから価値を創造し競争優位を実現している。A/Bテストを基盤とする同社の取り組みと文化は、オンライン事業を成長させたい企業にとって大いに参考となるだろう。本誌2014年5月号(4月10日発売)特集、「アナリティクス競争元年」の関連記事第4回。


 現代のテクノロジー企業は、データが商品であることを理解している。売っているものがサービスであれ、製品やコンテンツであれ、企業活動の本質は顧客のために価値を創造することだ。そして商品にまつわるインタラクションの1つひとつも、測定可能な価値そのものである。

 本当に優れたデータ志向の企業は、ただ受動的にデータを保管して分析するのではなく、実験を通じて積極的に実用的なデータを生成している。データから価値を創造する秘訣は実験にある。オンラインビジネスを成長させるためには、効果的なA/Bテストを最大限活用することが必須である。

 私が勤務するオンラインの画像・動画提供企業であるシャッターストックでは、あらゆるものをテストする。コピー文やリンクの色、検索結果を順位付けする関連性アルゴリズム、言語検出機能、ダウンロードの利便性、価格設定、動画再生のデザイン、その他、当社サイト上で見えるもの(そして見えないもの)すべてである。

 シャッターストックは、75万人の顧客に写真、イラスト、動画を提供する世界最大のクリエイティブ市場だ。顧客の画像ニーズは膨大で、1秒間に3件以上のダウンロードが発生している。相当な量のデータだ。これは、当社がオンライン写真市場で他の誰よりも、顧客について「統計的に」知っていることを意味する。また、ユーザーデータの少ない他社よりも、「統計的有意性」を持つ実験をより多く、より早く実行できるということでもある。これは当社の最も重要な競争優位の1つとなっている。

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