2010年11月号 特集1 戦略の実現力 記事詳細

■ 特集1 戦略の実現力

選択なき実行者のジレンマ 戦略実行の罠

「素晴らしい戦略も、実行次第で失敗する」という考え方が一般的であるが、それは間違いである。偉大な結果を生み出さない戦略は、「素晴らしい」という定義に当てはまらない。それは単なる失敗である。この視点から来るメタファーは、戦略を人間の体に例えて脳を選択者、身体を実行者とするものだ。

職場に置き換えると、組織のトップが戦略を決め、その下にいるすべての社員がこれを機械的に実行するよう期待することである。しかし、より適切なメタファーは、上流から下流へと段階的に選択がなされる急流の例えである。企業の経営陣は、俯瞰的でより抽象的な「上流」の選択を行い、「下流」の社員は現状に最も適した選択をする権限を与えられる。そうなれば、顧客と社員はより満足を得るだろう。

個人の意思決定を促すために、上流の決定者は下流の社員のために大まかな枠組みを決めなければならない。一方そこから、社員はみずからの判断で最良の決断をする必要がある。


ロジャー L. マーティン   トロント大学 ロットマン・スクール・オブ・マネジメント 学長

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