ビジネスモデルは
「基本パターン」の組み合わせで考えよ

ジレットとネスレの事例から学ぶ「消耗品モデル」

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成功企業の「ビジネスモデル・パターン」を自社に当てはめる

 ジレットとゼロックスの例や、ネスプレッソとネスレ日本の例のように、他企業で成功したビジネスモデル・パターンをつかみ、それを「進化」させて、自社製品・サービスに当てはめると、思いもよらない新たなビジネスモデルが生まれることがあります。ビジネスモデル・キャンバスとピクト図解は、この「ビジネスモデル・パターンをつかむ」「自社に当てはめる」というステップでも威力を発揮します。

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【図6】アナロジー発想法

 【図6】をご覧ください。成功企業のビジネスモデルをビジネスモデル・キャンバスとピクト図にすると、頭のなかに「すぐれたビジネスモデル・パターン」が蓄積されていきます。そのパターンに自社の商品やサービスを当てはめてみる方法を、私は「アナロジー発想法」と呼んでいます。アナロジー発想法では、「異業種のビジネスモデルを持ち込んだらどうか」と考えるのがコツです。
 同業種間のビジネスモデルは似たり寄ったりになりがちなものですから、たとえばIT業界であれば、あえて「アナログな業界」のビジネスモデルを持ち込んでみると、意外なヒントが見つかるかもしれません。また、B to BのビジネスモデルをB to C市場に転用したり、その逆をやってみたりするのもお勧めです。

 今回は「消耗品モデル」を詳しくご紹介しましたが、これ以外にも冒頭の表で示した「8+1の基本ビジネスモデル・パターン」を組み合わせたり、アナロジー発想法によって展開すれば、ビジネスモデルに大きな広がりを見出すことが可能になります。
 これまで3回にわたって、ビジネスモデル・キャンバスとピクト図解の使い方を解説してきました。次回はいよいよ、この2つのツールを使って、実際にビジネスモデルを「デザイン」してみましょう。(第4回に続く)

 

 

板橋 悟(いたばし・さとる)
1963年生まれ。「ピクト図解」考案者。エクスアールコンサルティング株式会社代表取締役、エデュテインメント・ラボ代表。東京工業大学理学部物理学科 卒業後、リクルートに入社。米国マサチューセッツ工科大学(MIT)に社費留学。帰国後、KIDS向け教育(エデュテインメント)事業を新規事業として立 ち上げる。現在はビジネスプロデューサーとして、企業の新商品開発・新規事業開発支援をするかたわら、大学生に「世の中の仕組み・儲けのカラクリ」をピク ト図解メソッドで教えている。人気マンガ「『ONE PIECE』のビジネスモデル分析」は人気講座。慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科(KMD)修士課程在学。著書に『ビジネスモデルを見える化する ピクト図解』(ダイヤモンド社、2010年)、『「記事トレ!」日経新聞で鍛えるビジュアル思考力』(日本経済新聞出版社、2009年)、『なぜ分数の割り算はひっくり返すのか?』(主婦の友社、2011年)など。

※「ピクト図解」はエクスアールコンサルティング株式会社の登録商標です。

 

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