アメリカの企業社会で重視される
「エグゼクティブ・プレゼンス」を身につける法

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米企業社会で重視される「エグゼクティブ・プレゼンス」(幹部としての振る舞いや存在感)。それは、グローバルの舞台で働く日本人にとっても参考となるものかもしれない。外見や社交性が際立っていない人でも、自分の存在感を高め、リーダーとしての影響力に磨きをかける方法がある。本誌2014年1月号(2013年12月10日発売)の特集「人を動かす力」関連記事、第8回。


「彼女の身長を、あと5センチ高くしてください!」こんな言葉でコーチングを依頼してきたのは、ある会社の幹部のブルースだ。直属の部下の中で最も優秀な人材を、私に託してきた。エイミーは聡明でポテンシャルが高く、ブルースは自分の後継者にと考えていた。が、彼女には1つ重大な欠点があった。それはプレゼンス(存在感)の欠如だった。

 私がエイミーに会った時、一目でそれがわかった。背はたしかに低い。しかも痩せ型で、せかせかと歩き、猫背なので余計にこぢんまりして見える。話す時はおずおずと、手で口を覆いながらしゃべる。私とほとんど目を合わさず、会話中ずっと天井に視線を泳がせていた。

 難しそうな依頼ではあったが、無理だとは思わなかった。プレゼンスは、生まれつき持つ者と持たざる者にはっきり分かれるようなものではない。学習によって身につけられる、注目を得るための一連の振る舞いだ。プレゼンスに満ちていれば、人を引き付けることができる。

 エイミーは頭では理解してくれたものの、どこから始めればよいかわからない様子だった。そこで、以下のような原則をふまえながら、彼女のエグゼクティブ・プレゼンスを高めていった。

●集中力を高める
 人の注意力は、真っ暗な部屋の中であちこち揺れ動く懐中電灯の光のようなものだ。したがって、マインドフルネス(いまこの瞬間に起きていることに、全意識を集中させること)によって意図的に注意を集中させる必要がある。エイミーは、自分の呼吸に意識を集中すること、それによって身体全体や周囲の物事にまで意識を広げることを学んだ。身体と意識を同調させていくにつれ、リラックスできるようになった。

●ボディランゲージを使う
 身体の内側だけでなく、外側についても向上できることがある。身体が発信するメッセージを意識するのだ。エイミーの場合は、「女王のように振る舞う」という戦略を取った。背筋を伸ばして歩くことで、落ち着きと気品を持てるようになり、人にも堂々と接することができるようになった。

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