2020年オリンピックへ
日本のラグジュアリー空間はどう進化する?

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2020年の東京オリンピックに向けて、高級ホテルの新規開業ラッシュが起こっている。そこで求められる今日的なトレンドを取り入れたラグジュアリー空間とは何か。ソーシャル化、シェアといったキーワードをもとに、有識者の分析から、ラグジュアリーが向かうべき進化の方向性を考える。

“東京ホテル戦争”は、もうはじまっていた

前回はアメリカを中心に高級ホテルがソーシャル化(ロビー・ソーシャライジング)しつつある現状を紹介しました。その代表例であるニューヨークの「ACE HOTEL」では、フリーWi-Fiが飛ぶロビーに人々が集まり、交流が生まれ、新たな文化発信拠点となっています。これはドアマンがしっかりとロビーを守り近寄りがたかった旧来型の高級ホテルでは見られなかった現象です。

こうした動きは各地に広がっています。親しみやすいカフェが入り口にあったり、セレクトショップやファッションブティックが併設されていたりと、宿泊が目的でなくても、わざわざ足を運びたくなる開放的な場所へと高級ホテルが変わってきているのです。

一方、日本のホテル業界では2020年の東京オリンピック開催に向けて、“東京ホテル戦争”と評されるほどの新規開業ラッシュを迎えています。

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今年12月3日に東京・品川にオープンする「東京マリオネットホテル」。米ホテル業界トップの高級ホテルチェーンだ。

現在、米ホテル業界トップの「マリオネット・インターナショナル」、シンガポール発の高級ホテルである「アマンリゾーツ」の開業が決定しているほか、ウェスティンやシェラトンなどで知られる「スターウッドホテル&リゾート」も、デザイン性の高い「W」といった自社ブランドホテルの初進出を検討しています。

しかし、こうした新規開業は旧来型の外資系ホテルがほとんど。今後の日本の観光需要の高まりを考えたとき、海外の高級ホテルのソーシャル化の流れに対応するような新しいスタイルのブランドは、日本に誕生するのでしょうか?

その変化の芽生えは、日本ではラグジュアリー空間のソーシャル化といったかたちで、高級車のショールームやラグジュアリーブランドのショップに見て取れます。

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