部下を育てながらうまく関与する方法

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前回の記事で紹介した「P-D-R」の手法を、さらに掘り下げてみよう。マネジャーは日々の行動を、準備・実行・見直しの3つに分けることで、実に多くのマネジメント課題に対処できるようになるという。たとえばマイクロマネジメントからの脱却も、その効果の1つだ。


 部下の仕事に直接手を下したり、過度に干渉したりすることを避けながら、うまく関与するにはどうすればよいのか。これは多くのマネジャーが日々直面する、最も厄介な問題の1つである。

 この問題にも、前回のブログで紹介した「P-D-R」のテクニックで対応することができる。シンプルだが忘れられがちなこの行動モデルは、すべての活動を「実行」という1つのステップとして考えるのではなく、「実行に向けた準備(Prep)」、「実行(Do)」、そして「結果の見直しと学習(Review)」という3つの独立したステップとして捉えるものだ。

 前回お伝えしたように、マネジャーはP-D-Rを用いれば、日々の活動をマネジメント上の目的を達成する手段へと変えることができる。目的とはすなわち、目標への前進、人材育成、チームビルディング、ネットワークの構築と維持など、重要だが十分な時間を割くことが難しい要件である(ピーター・ブレグマンの関連記事も参照のこと)。

 今回は、P-D-Rを部下に対して用いる方法を見ていこう。まず、部下自身の日常業務に取り入れてもらう。そうすることで、彼ら自身の効率が上がるだけでなく、マネジャーが相手や状況に沿って関与することも可能となる。この場合、P-D-Rは次のように機能する。

Prep(準備)
 部下の計画を事前に、一緒に確認する。いくつか重要な質問をして、必要に応じて変更を提案する。次のような質問を投げかけよう。何を行うのか? その理由と目的は? どんな方法で? その活動によって、チームの目標や計画をどう前進させられるのか? 誰が関与すべきか? 誰に逐次報告すべきか? その活動から学びと成長を得るためには、どうすればよいか? 前提が間違いであったり、想定外のことが起きたりした場合はどうするか?

 事前にこれらを確認することで、マネジャーはチームの目的や計画、業務を前進させ、コーチングや人材育成も行える。より自信を持って仕事を任せられ、部下がみずから動く準備をしっかり整えているかどうかを確かめられる。

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