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CFOが切り開く日本企業の未来

デロイト トーマツ グループ CFOプログラム

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日本では、CFOとして確たる定義はなく、あるべき姿について共通認識はない。一方、昨今を取り巻く経営環境変化に対応するには、CEOとCFOが両輪で機能することが欠かせない。こうした現実を踏まえ、一橋大学の伊藤教授、元富士フイルムCFOの髙橋氏、LIXILの藤森CEOより、今の日本に求められるCFO像を、そして、現役で活躍される、味の素、三井物産、オリックス、日清食品HDの各CFOが、それぞれの考えるCFOの役割を語った。

 CFOは「経営管理者」でなく「経営者」

 グローバル展開や収益構造の改革など、日本企業が抱える諸課題を解決するうえで、重要な役割を果たすのがCFO(chief financial officer)である。8月27日、トーマツグループ主催による「CFO VISION 2013」が都内で開催され、国内100社のCFOが集まった。

有限責任監査法人トーマツ
CEO兼包括代表
天野太道氏

 冒頭で挨拶に立ったトーマツCEO兼包括代表の天野太道氏は、「CFOが抱える課題は複雑かつ高度化しており、日本全体としての取り組みが必要。CFO同士のネットワーキングを深め、課題解決に向けたディスカッションの場をご提供したい」と趣旨を説明。続いて登壇した一橋大学大学院教授の伊藤邦雄氏は「イノベーティブと言われる日本企業が、なぜ長年低収益に甘んじてきたのか。原因の1つは、CFO機能が弱いことではないか」と問題提起し、CFOへの誤解を列挙した。

「『経理の親玉』『財務に強いテクノクラート』『ブレーキばかり踏む人』といった誤ったイメージを払拭しなければなりません。CFOは経営管理者ではなく経営者。CEOとは実質的に対等のパートナーであり、CEOを孤独にするかどうかはCFO次第です」

 たとえばM&Aのような重要案件について、信頼できるCFOがいなければ、CEOは1人で思案するほかない。さまざまなリスクを冷静に判断するCFOの役割はブレーキにもたとえられるが、優れたブレーキがなければアクセルを踏むこともできない。

一橋大学大学院商学研究科
教授
伊藤邦雄氏

 さらに伊藤氏は「CFOは〝正当なる二重人格者〟でなければならない」と言う。

「CFOには各事業に対する深い理解が必要で、時には資金供給で支えたり、期限付きの猶予を与えることもあるでしょう。その一方で、事業への過度の感情移入は抑制しなければなりません。場合によっては、厳しい判断が求められることもありますから。これら相対立する立場を人間力でアウフヘーベンする。そんな能力がCFOには必要です」

 このほか、伊藤氏は投資回収や全体最適の推進者、危機察知者としてのCFOの役割も指摘。こうした役割を果たしうるCFO人材は不足している。日本企業のグローバル展開が加速するなか、CFO人材の育成は急務だ。

「海外現地法人の経営にCFOは不可欠。グローバル経営に全体最適の横串を通すためにも、CFOの役割は大きい。日本から派遣する方法もありますが、それを支える人材プールは必ずしも大きいわけではありません。海外の現地人材も含めて、CFO人材の育成を急ぐ必要があります」

 そう語る伊藤氏が最後に訴えたのは、CEOの意識転換である。

「CFOの潜在力を持つ人材を『経理・財務屋』と見ないこと。CFOは経営課題をCEOと共有し、共に悩み考えるパートナーです。耳障りなことも言うかもしれませんが、CEOはそれに耳を傾ける必要がある。そのパートナーシップは、質の高い経営規律を実現するうえできわめて重要です」

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