2分で診断できる、
起業家の「スケールアップ 能力」

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“起業の心得”をテーマにお届けしてきたHBR記事の最終回は、「スケールアップ」(規模拡大)について。起業という行為そのものをもって起業家精神の発露とすべきではない、と筆者は主張する。大きな価値を創造、獲得するには、起業後の成長を追求することが必須であるという。


 新規ビジネスに関するクールなアイデアは、世に溢れている。そして、インスタント・ウェブサイトやeコマース・プラットフォームなどの新しいITツール も次々と現れている。新規ベンチャーの立ち上げは驚くほど容易に見えるが、小さく立ち上げたベンチャーを大きな事業へと育て上げることは、もう少し難しい。

 本物の起業家は事業の拡大にこだわり、自社が「小さい」と呼ばれることを快く思わないものだ。実際、大きなビジョンと野心に突き動かされ、会社の成長を強く望み、それを可能にする能力を伴っているのでなければ、起業家精神とは呼べないと私は考えている。これは、私の新著Worthless, Impossible and Stupid(2013年7月、未訳)の中心的テーマとなっている。同書では、スケールアップに成功した世界中の起業家たちが、いかにして逆境を乗り越え市場で存在を示すに至ったかを書かせていただいた。

 ここで、あなたがスケールアップに成功する起業家になれるかどうかを判断する、簡単なテストを紹介しよう。以下の質問に、できる限り正直に「はい」か「いいえ」で答えてほしい。

1.「市場にインパクトを与える何かをつくりたい」という衝動がある。

2.自分は、人々がそれを欲しいかどうか自覚しておらず、それを買う資金もないと考えているものを売り込むことが得意である。

3.自分のチームには、複数の分野において自分よりも優れた知識やスキルを持つ人々がいる。

4.会社を今よりも10倍大きくするための手順、方針、そしてプロセスがすでに整っている。

5.次に取るべき手段がわからない時に頼れる、経験豊かな相談相手がいる。

6.急成長中のベンチャー企業を支援する資金は、常にどこかに回っているはずだ。自社にその時が来たら、それを見つければよい。

7.自分は目標を達成したら、さらに高い目標を設定し続けるようにしている。

8.自分は卓越したセールスパーソンである。

9.事業では、大きく考えることこそ正義であり、小さく考えることは罪である。

10.自分と似たタイプの起業家で、大きな成長を短期間で成し遂げた人たちを知っている。

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今月のDIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー