優れた上司であり続けるための3つの要素

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今週から、『ハーバード流ボス養成講座』の共著者であるケント・ラインバックとリンダ・ヒルの記事をお届けしていく。ラインバックはビジネス界と政府機関で豊富なマネジメント経験を持ち、HBS教授のヒルと共同で「リーダーの3つの課題」を提唱している。まずは、上司としての自分に対する真摯な問いから始めてみよう。


「上司」とは、他人が生む結果に対して責任を負うリーダーやマネジャーである。

 あなたは有能な上司の要件を満たしているだろうか。部下や、自分の管理下にはないが必要な人材を、最大限に活用できているだろうか。会社や顧客からの高まり続ける期待に、十分に応えているだろうか。

(左)
リンダ・A・ヒル
(Linda A. Hill)

ハーバード・ビジネススクールのウォーレス・ブレット・ドナム記念講座教授。経営管理論を担当。主な著書にBeing the Boss: The 3 Imperatives for Becoming a Great Leader(邦訳『ハーバード流ボス養成講座 優れたリーダーの3要素』日本経済新聞出版社)がある。

(右)
ケント・ラインバック
(Kent Lineback)

著述家。リンダ・ヒルとの共著Being the Boss: The 3 Imperatives for Becoming a Great Leader(邦訳『ハーバード流ボス養成講座 優れたリーダーの3要素』日本経済新聞出版社)がある。

 上記と同様に重要なことだが、自分自身の期待に応えることができているだろうか。仕事を通じてどのように成長していきたいのだろうか。自分の野心に見合った実力を持っているだろうか。より多くの責任を担う準備はできているだろうか。

 上司として最大の能力を発揮したい人はすべからく、これらの重要な問いを自問する必要がある。なぜか。2人合わせて60年近くの年月をマネジメントの研究と実践に費やしてきた我々は、ある厄介な問題を幾度となく目にしてきた――ほとんどのマネジャーは、ある一定の習熟度に達すると、それ以上の成長を止めてしまう。「これで十分だろう」と思ってしまうのだ。新人マネジャーだった頃は奮闘しただろう。しかし社内の仕組みにすぐに慣れ、日常的に直面する課題に対処する方法を覚えると、そこで安心してしまう。

 残念なことに、彼らはその安心を真の能力と履き違えている。自分は「まあまあ程度」にうまくやっているだろうか、と自問するのみで満足しているのだ。しかし、本来彼らが問うべきはこうである――「自分の実力は、必要とされるレベルに達しているか。自分の願望に見合っているか」。この質問に胸を張ってイエスと答えられない人は、この連載で今後我々が探っていく、優れた上司に関する考察を参考にしていただければ幸いだ。その際、3つのきわめて重要な要素を掘り下げていきたい。

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