サステナビリティの本質は「永続的改善 」である

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コスト削減効果のみを求めてサステナビリティ活動に取り組む時代は、前回の記事で述べた「根本的透明性」の到来によって終わりを迎えつつある。サステナビリティは企業の評判と市場シェアを直接左右する要因となっているが、その根本的な理念は「終わりなき改善」であるとゴールマンは強調する。


 企業が持続可能性の問題に初めて遭遇するのは、工場違法排気の是正通知などのような、外部からの強制的な命令を通してである場合が多い。そうでなければ、簡単に行える取り組みを通してである。たとえば代替エネルギーへの転換やLEED認定(建築物の環境配慮基準)を受けたビルへの移転による、燃料費削減などだ。

 しかし、1つの行動だけ、あるいはいくつかの改善を組み合わせるだけでは企業は「持続可能」とはならない。持続可能性とは、企業のエコロジカル・フットプリント(環境への影響を示す指標)を改善する方法を継続的に模索するという理念である。このことを企業が理解しない限り、最先端を行くことはできない。

 ヨーグルト製造のストーニーフィールド・ファームは、永続的改善(perpetual upgrade)を実践する企業の好例といえる。環境への影響を改善する新たな方法を、継続的に模索しているからだ。同社は製品ラインのライフサイクル・アセスメントに基づき、自社製品のパッケージングが生態系に及ぼすダメージの95%が、製造と流通の過程におけるエネルギーの使用と有害物質の排出に起因することを発見した。容器のリサイクルは評価すべきことだが、問題を大きく改善することはできない。そこで同社は容器を軽量化してプラスチックの蓋を廃止し、エネルギー消費を16%削減することに成功した。また、ヨーグルトを充填するのと同じ機械でプラスチックフィルムのロールからカップを打ち抜く「成形、充填、密閉」のパッケージング工程を導入し、従来の射出成形カップに比べてパッケージの重量を37%軽くした。

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