フェイスブックが、企業のアドボカシー活動に貢献する

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フェイスブックがユーザーの情報を企業に提供することについて、カスタマー・アドボカシー(顧客による支援)の第一人者であるビル・リーはどう考えているのだろうか。個人情報を広告材料にするのはいかがなものか、という是非論を超えて、顧客と企業の双方に価値をもたらす方法を提案する。


 フェイスブックの最も魅力的な可能性のひとつ、それは企業が10億人のユーザーの中から自社を支援してくれる顧客を特定し、育み、活用することに力を貸せるということである。もちろん、フェイスブックの広告機能「スポンサード・ストーリー」(広告主のページでユーザーが「いいね!」をクリックしたら、その友達のページに広告として反映される機能)は、現時点で大きな課題を残している。ある広告で「いいね!」をクリックした人を、当人の明確な許可を得ることなくその企業の支援者と考えるのは、真のカスタマー・アドボカシー(顧客からの支援や協力)に必要とされる信頼を損なうものだ。

 インフルーティブのCEO、マーク・オーガンは次のように言う。「まるで電話会社が、ある製品についての会話の断片を録音し、その情報を文脈も明らかにしないまま、録音された人とわずかなつながりしかない人に公開するようなものだ」

 だが、こうした過ちは致命的ではないし、そう捉えるべきでもない。フェイスブックが秘めるカスタマー・アドボカシーに関する可能性はあまりにも大きい。10億人のユーザーがいることに加え、フェイスブックは企業ユーザーにとって特別な存在であり、タイムリーで貴重なニッチ市場を示してくれる。フェイスブックは企業が顧客や潜在顧客に人間味を示すことができる場所だ。個性を表現でき、生身の人間(従業員)が顧客や潜在顧客と自然にリアルな対話をすることができ、それによって関係を構築できる場所なのだ。これがカスタマー・アドボカシーのカギとなる。

必要なのは、アドボカシー・アプリケーションの交換所

 そう考えると、2つの大きな課題がある。フェイスブックは従業員わずか数千名のプラットフォームである。したがって現時点では、カスタマー・アドボカシーやエンゲージメント(企業と顧客の絆)を十分に具現化するようなソフトウエアを開発できない。また、フェイスブックページを持つ企業にも開発は不可能だ(もしくは単にやろうとしない)。そもそも、真のエンゲージメントを構築する能力を開発できていない企業がほとんどである。その結果、企業はフェイスブックページを従来型の宣伝・広報のチャネルの1つとしか考えていない。これは本来のカスタマー・アドボカシーとは対極にあるアプローチだ。

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