「時間価値テスト」で、やるべきことを判断しよう

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依頼を何でも引き受けて、人の役に立ちたい。でも時間が足りなくなって、自分の仕事ができない――こんなジレンマを解決する方法を紹介する。持ち込まれる案件を、簡単なテストにかけるだけ。さっそく今日から試してみてはどうだろう。


 ネイト・エイスマン(プライバシーの関係上、個人情報の一部を変えている)は長年にわたり個人経営のコンサルタントだったが、最近になって大手コンサルティング会社で働き始めた。

「僕は時間を恐ろしく無駄にしている」と、彼は私に不満をもらした。「一日中ずっと会議ばかりなんだ。自分の仕事を終わらせるには、相当早い時間に出社するか、相当遅くまで残ってやるしかない」

 ネイトは1人の組織から数千人の組織に移り、コラボレーションが生む無駄な時間の波にのまれていた。こんな思いをしている人は、ほかにもたくさんいるはずだ。

 私は最近、社員12万人を擁する企業のトップ400人のリーダーたちにアンケート調査を実施した。そのうち95%(380人)は、最も時間の無駄になるものとして次の3つを挙げた。不必要な会議、重要でないメール、長大なパワーポイントのプレゼン資料である。

 他人と仕事をするのには時間を取られるものだ。人それぞれ異なる優先順位がある。誰かが重要事項についてあなたの見解を必要としても、あなたにとってそれは重要事項ではないかもしれない。でも相手が同僚なら協力する必要があるし、できれば協力したいと思うのが普通だ。

 一方で、誰もがネイトのような苦労も経験する。問題は、どうすれば最も価値があることに時間を使うことができ、ほかは手放すことができるか、である。

 不必要な関与を減らすためには、請け負うべきでない物事を素早く確実に特定する方法を見つける必要がある。そうすれば、やるべきことと避けるべきことがわかる。「すべてを引き受けたい」という自分の欲求もコントロールできる。以下は、請け負うべきか否かを見分けるテストである。誰かが何かを依頼してきたら、次の3つの問いを自問してみよう。

1. それを請け負う最適の人物は、自分だろうか?
2. それを請け負うべき時は、今だろうか?
3. それを請け負うために十分な情報を、自分は持っているだろうか?

 1つでもノーがあれば、引き受けてはならない。もっと最適な他の人に引き継ぐか、別のもっとよいタイミングを選ぶか、十分な情報をあなた自身もしくは誰かが得るまで保留する必要がある。

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