2011年8月号 特集 ビジネスモデル 構想と決断 記事詳細

■ 特集 ビジネスモデル 構想と決断

【再掲】コンセプトのあいまいさが失敗を招く ビジネスモデルの正しい定義

「ビジネスモデル」とは端的に言えば「物語」、つまりどうすれば会社がうまくいくかを語る筋書きである。

たとえば、アメリカン・エキスプレスは19世紀末にトラベラーズ・チェックを生み出したが、それは当時のアメックスの社長が旅行中の小切手の払い出しに難儀したことから考案されたものである。このトラベラーズ・チェックは、少額の手数料で「安心」と「利便性」を購入でき、またアメックスの名前が小売店主にも信用され、さらに負債とリスクのサイクルを逆転させたことによりアメックス自身も無利子の資金を手に入れた。

つまり、アメックスのトラベラーズ・チェックという物語には、説得力と洞察力にあふれた動機や構想、緻密な人物描写という健全なビジネスモデルの要素がすべて備わっている。

多くの人が無造作にビジネスモデルについて語るが、誤った解釈は誤った行動を生み出し、最悪の場合、衰退へと向かわせかねない。ビジネスモデルは、戦略でもなければ、戦術でもなく、また改善計画や行動様式でもない。未知なる価値を創造するシステムのことなのだ。


ジョアン・マグレッタ   ハーバード・ビジネス・スクール 競争戦略研究所 シニア・アソシエート

PDF記事:13ページ[約1,074KB]
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