イノベーティブな企業創生のために
人事部には何ができるのか

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 前回、前々回の連載では、下記の六つの特徴をもった組織が、イノベーションを生み出す土壌として最適なのかについてご説明した。

1.明確で挑戦的なビジョンの共有
2.人材の多様性
3.上下間の風通しの良さ
4.ネットワーク密度の高さ
5.失敗に寛容な文化
6.遊びの存在

 最終回では、上記の六つの特徴を実現するために、人事部に何が出来るのかについて述べたい。

明確で挑戦的なビジョンの共有

 前回は、イノベーティブな企業では、中間管理職が目指すべき方向性と達成すべき水準を明確に示し、それが組織に共有されていることを、ヘイグループがグローバルに行っている調査結果に基づいて指摘したが、中間管理職のリーダーシップ育成はまさに人事部の担うべきタスクである。

 中間管理職のリーダーシップ育成のアプローチは様々な方策が考えられるが、ヘイグループが通常行っているのは、透明化→改善策検討→フォローという手順である。この場合、鍵になるのが、透明化のステップである。ビジョンを指し示しているか?達成水準を明確化しているか?というのはまことに抽象的で答えにくい問いである。管理職によって捉え方の定義も違うだろう。

 したがって、他社水準と比較して、ビジョンを指し示す、あるいは達成水準を明確化する言動が、日常業務の中でどの程度行われているかを、数値化することが重要となる。ヘイグループのリーダーシップ診断、組織風土診断では、グローバルに行われている同調査を統計の母集団として、個々人が発揮している日常の言動が、どの程度のレベルにあるかを判定している。

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