達成すべき目標となったイノベーション

ご挨拶が遅れました。今年4月1日より編集長になりました岩佐です。読者の皆様には、日頃より『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー』をご愛読いただき、誠にありがとうございます。皆様のお陰でここまで育った本誌を、さらに読み応えのあるものへと成長させていきたいと考えております。末長くよろしくお願い申し上げます。
 今日7月10日は、僕が編集長になって3回目の発行日です。今月号(8月号)の特集テーマはイノベーションです。特集テーマを決める際に考えたのは、昨今のイノベーション・ブームは何が背景なんだろうということです。
 ここ1~2年、製造業の人をはじめ、ウェブ系の人も広告系の人も口を揃えて「イノベーション」と言います。コンサルタントの方も経営学者も同様です。一方でここ数年、画期的技術の開発はさほど目立ちません。iPod、iPhoneなどに代表されるアップルの成功が発端というには、説明がつかないほどの関心の高さを感じていました。
 特集の取材や編集を通してわかったことは、いまはイノベーションの担い手が技術サイトよりもビジネスサイドに移動しつつある、ということです。製品の定義を変えたり、ビジネスモデルを変えたりするなど、マーケティングの視点から多くの画期的な製品やサービスが生まれています。いまやイノベーションは企業のあらゆる部門で生まれてくる可能性があり、またそれが望まれている。それが今日のイノベーション・ブームの背景ではないかと思いました。
 もう一つ、特集をつくりながら感じたことは、イノベーションが身近になったということです。従来なら10年、20年に一度の画期的な商品の誕生に使い言葉というイメージが強かったのではないでしょうか。それが今では、手の届くところにその種を見つけ、また最小限のリスク内で実現させるものも含むようになってきました。「身近」になってきたのか「小粒」になってきたのか。商品の改良やビジネスモデルの変更も、イノベーションの範疇として捉えられることが多いようです。
 これは一方で、画期的な商品開発も、その優位性が持続する期間が短くなってきたという背景もあるでしょう。また身近なところからでも、何とか新たな収益元を見つけたいという切迫した状況も感じます。
 さて、今号の特集ですが、「イノベーション実践論」と名づけました。高見の華を語るのではなく、達成すべきタスクとしてイノベーションを実現させる。そんな目線での論文がほとんどでした。「低予算イノベーションのすすめ」「模倣からイノベーションが生まれる」などの論文はまさにその代表です。
 個人的には、すぐにでも新しいことに挑戦したくなる読後感でした。ご一読いただければ幸いです。また今後ともよろしくお願いいたします。(編集長・岩佐文夫)
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▽今号(2012年8月号:7月10日発売号)「イノベーション実践論」の詳細とご購入はこちら

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