内なる力を引き出す
モチベーションという名の船の旅

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 これまで、わが国の産業を支えてきたのは、ものづくりの意識である。職人気質に込められた勤労意欲は、「お客様に感謝され、世間のためになる物とサービスを届ける」という内発的なモチベーションだっただろう。

 しかし、バブル期の高景気とバブル崩壊後に訪れた成果主義の波が、職人的なモチベーションを一蹴してしまった。残念なことに、お金を目の前にちらつかせることによって、おもしろかったはずの仕事、やりがいのあった仕事が、一瞬の「ご褒美目当て」になってしまい、やる気が下がってしまったようだ。

 悪循環はさらに続き、グローバル競争でコスト削減の要求が厳しいなか、成果が上がらない組織ほど、その他に使えるリソースが少ないものだから、従業員のモチベーションを強調する。

「馬を水辺に導くことはできるが、馬に水を飲ませることはできない」という格言がある。渇きを感じていない馬に、強制してもどうにもならない。上司が部下に「モチベーションをアップさせろ!」と言っても、簡単には上がらないものだ。

 モチベーションについて、これまでの知識から引き出された訓えは何か。一言でいえば、「モチベーションは船旅である」。外に表れるモチベーションは、一時の波のようなものだから、その波に乱されないように。長い航海のように、長期の視野でそれをマネジメントしていく必要がある。

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