人事・組織のグローバル化対応(前編)
「職能型」から「職務型」への道

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 今、皆さんの目の前には、インターネットにつながったパソコンやスマートフォンがあり、画面にはこの記事が表示されている。日本メーカーのものをお使いの方もいれば、アメリカ、韓国、中国など、メーカーは様々であろう。仮に日本メーカーのものでも、その部品となれば、また様々な国で作られたものが入っているはずである。

 パソコンやスマートフォンに限らず、今、皆さんの周りにあるものを見ていただきたい。いろいろな国が関わった、まさに「グローバル」な商品・サービスだらけであろう。様々な物が、安価に、簡単に手に入るようになったのは、グローバル化のおかげであり、その恩恵たるや計り知れない。

 人事・組織の世界はどうだろうか。世界中で優秀な人材を採用し、世界中で育成し、世界中で活躍するようにできれば、そのインパクトは非常に大きなものになる。実際、欧米企業を中心に、グローバルでの人材マネジメントが進み、効果を上げてきている。一方で、日本企業においては、その必要性・重要性を認識しつつも、まだまだこれからという企業が大半である。なぜだろうか?

グローバル化のカギ:
グローバル共通のモノサシ・ツール

 我々がグローバル化の恩恵を受けられるようになった大きな要因の一つに、グローバル共通のモノサシやツールがある。例えば、パソコンを例にとれば、メートル法やボルト・アンペアといったグローバル共通のモノサシを使って設計され、QWERTYキーボードや標準規格のメモリチップなど様々な世界標準の「ツール」を使い、おそらく中国の工場で組み立てられ、コンテナ輸送(これもグローバル化を加速した標準ツールの1つである)によって運ばれてきた。

 グローバル化の実現にあたっては、人事領域においても、グローバル共通のモノサシやツールが鍵となる。逆にいえば、グローバル共通のモノサシやツールを使うことで、人事領域のグローバル化を一気に進めることが可能である。

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